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岡山出発~大原町へ その1
■まずは話題の武蔵のふるさとへ
 ドライブの心強いパートナーは、7月に発売されたばかりの新型の黒いサクシード君。ラゲージスペースもとても広くて、遠出にも最適です。岡山市内を出発し、山陽町から湯郷温泉を経由して、私たちは一路大原町へ向かいました。約二時間の快適ドライブで、最初の目的地、武蔵の里に到着。特産品売店の武蔵の里楽市楽座に車を停め、あたりを散策しました。
剣聖宮本武蔵の生まれた大原の里

●宮本武蔵生誕地(記念碑)
 武蔵の生家

 剣聖・宮本武蔵は天正12年(1584)春に、この英田郡大原町宮本で生まれました。父の平田無二斎は、あたりを領していた竹山城主・新免家の家老として仕えていて、十手術を伝えた家系だったそうです。小さなころ武蔵は「弁之助」と呼ばれたそうで、父ゆずりの武術の才は際だっていました。宮本武蔵生誕地の石碑の奥に建つ武蔵の生家は大きな茅葺きの家でしたが、戦前に火災で焼け、現在は瓦屋根の家となっています。
▼周辺散策自由、武蔵生家は外部からの見学のみ

まずは武蔵生誕地の碑へ

ここにかつては茅葺きの生家が建っていた

●讃甘神社・平尾家
 生誕地と宮川をはさんで建つ讃甘(さのも)神社。幼いころ、武蔵はこの境内でよく遊んでいたのでしょう。そしてある時、川を隔て聞こえてくる神主の太鼓の二本バチの動きにヒントを得て、二刀の剣術を生み出したと伝えられています。平尾家は武蔵の姉が嫁いだ家で、大原町内で最も大きい茅葺きの家。慶長五年に武蔵が修行に出立(しゅったつ)した時に、系図や十手を姉夫婦に託しましたが、その次男九郎兵衛がここに居住し、系図などとともに武蔵家を相続したと伝えられています。庭にある樹齢400年のタラヨウの古木は、ほぼ武蔵と同じ時代から今日まで生き続けています。
▼参拝自由、平尾家は外部からの見学のみ

武蔵が二刀流のヒントを得た讃甘神社

武蔵の姉が嫁いだ平尾家

●武蔵神社・武蔵墓
 大原町の生んだ剣聖・宮本武蔵を祠る神社として建立されました。文武にたけた武蔵にあやかりたいと、受験合格やスポーツの必勝の祈願にたくさんの人が訪れます。本殿そばの木立の中には、父無二斎などが眠る墓所があり、無二斎の墓の隣には武蔵の墓石が立ちます。ここには、郷里に魂を返すため、武蔵が没した熊本市内から分骨した遺骨が、納められていると伝えられています。また神社の右脇には、武蔵が倒した佐々木小次郎ほか約60人の供養塔があります。
▼参拝自由

こちらは武蔵を祠る武蔵神社

武蔵の墓に手を合わせて

●鎌坂峠・一貫清水
 武蔵神社の前を峠へと向かう道は、山陰と上方を結ぶ、かつての要路、因幡街道の一部でした。武蔵が幾度となく通った兵庫県側の平福宿までは、ここから約8キロ。鎌坂峠へ向かう登りの途中に、『湯呑一杯分に銭一貫の価値がある』といわれるほどうまい、という年中絶えることのない一貫清水が湧いており、この水を武蔵が幼い頃、よく汲みに来たと言い伝えられています。
▼散策自由、武蔵神社から一貫清水までは車で約五分の道のりだが狭い悪路の急坂

武蔵が旅立って行った鎌坂峠

峠中腹の一貫清水

■武蔵の里グルメと観光寸劇を楽しんで
 武蔵の里を歩いた後は、お待ちかねのグルメスポットへ向かいます。楽市楽座の駐車場から車で西に五分ほど。国道を渡った西の集落の中にあるお通工房でお昼をいただきます。その他武蔵の里周辺では、クアガーデン内レストランむさし亭、武蔵の里五輪坊(会席料理・なべ料理など、要予約)などの飲食スポットがあります。また武蔵の里五輪坊近くでは、人気の観光寸劇「武蔵と小次郎」が随時開催されています。

武蔵の里をのんびり歩く

武蔵の句があちこちに

●お通工房
 今から4年前開店したお通工房では、どっしりと趣のある築後350年の民家を改装した建物のお座敷で、大原町の生活交流グループのお母さん方が手作りする、特産の黒大豆と地元の季節野菜・山菜など旬の持ち味を生かしたお通会席がいただけます。美味しさはもちろん、地元女性の心のこもったおもてなしと、ふるさとのような安らぎが格別です。
▼お通工房
英田郡大原町下庄町684/0868-78-3051/11時~15時//年末年始のみ休
▼お通会席は12品・2500円(前日までに要予約)

食事は古民家の「お通工房」で

黒豆を使った「お通会席」に舌鼓

●迫力満点!観光寸劇
 「武蔵と小次郎」

 今回いちばん楽しみにしていたのが武蔵の里での、「平成の武蔵」との対面。大河ドラマのスタートを前に演じられている、武蔵と小次郎の登場するユニークな寸劇は、大変な盛り上がり。武蔵役を務める大原町職員の剣持さんの役者ぶりには感心しきり。殺陣も格好良くて、はらはらどきどき。ユーモアも随所に織り込んで、聴衆を爆笑の渦に巻き込んでくれます。
▼観光寸劇
団体(15名以上)客の希望により予約上演。小人数の場合は武蔵の里五輪坊(0868-78-4600)に問い合わせを。毎日数度の予約上演時間を教えてくれる。観覧無料。

毎日上演される現代の武蔵と小次郎の決闘絵巻にやんやの喝采

●武蔵資料館
 楽しい寸劇を見たあとは、すぐそばの五輪坊の一角にある武蔵資料館の見学に。運が良ければ、決闘巌流島で奮闘した剣持さんが、武蔵のふん装のまま案内してくれます。この資料館には、宮本武蔵ゆかりの数々の品々が展示してあり、剣のみならず書・画など多彩な才能をもっていた剣聖宮本武蔵の人物像にふれることができます。1億円余で購入した武蔵真筆の「達磨図」や自作の鍔(つば)、小刀など、貴重なものを、剣持さんの案内で見学しました。
▼武蔵資料館
大原町宮本/0868-78-4600(五輪坊)/9時~17時/無休/入館料・大人500円、小人200円

「一億円の武蔵の絵」もある武蔵資料館

※「武蔵の里」の観光のお問い合わせは0868-78-3111大原町役場産業振興課
もしくは 0868-78-4600 武蔵の里五輪坊へ


知っとく?なっとく!難読地名
 これが読めたら、あなたは立派な地名通。
さぁ~いくつ読める?

1)英田郡
2)讃甘(大原町)
3)壬生(大原町)
4)大茅(西粟倉村)
5)後山(東粟倉村)
6)藤生(作東町)
7)智頭(鳥取県)
(答えは次ページの一番下)


サクシードで武蔵のふるさと大原の里~あわくら周辺を行く
岡山出発~大原町へ|その1その2


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