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山本敦子さん (備前市伊部)
●いつもはつらつとした山本さん

家中で岡山トヨタファンです

 山本さんは、数ある備前焼窯元の中でも一、二の存在として知られる備州窯の代表取締役。優しそうな表情から想像できないほど、多忙な毎日を過ごしていらっしゃいます。その行動力を支えるのが、愛車クラウンマジェスタ。「20数年前からずっとクラウンに乗っていますが、やはりマジェスタのゆとりは格別」と、今日も愛車のハンドルを握っていらっしゃいます。
「主人はセルシオ、娘はプリウス、会社の車はカルディナワゴンと、岡山トヨタさんにお世話になりっぱなしです。もう長年のお付き合いですし、なにがあっても信頼できることは分かっていますから、ちょっと浮気はできませんね(笑)」
 ご主人の雄一さんは備前焼の岡山県重要無形文化財保持者としてご活躍。紺綬褒章受賞や作品の宮内庁御買上、フランス国立セーブル陶磁器美術館買上など輝かしい実績をお持ちで、お父上はあの人間国宝の故山本陶秀氏。こう聞いてちょっとしり込みしたインタビューでしたが、フランクなインタビューになってほっとした私でした。

実はスポーティードライビング

―とかなんとか考えお話しをしていると、奥の方から雄一先生のお姿が。
「いやこれで、なかなかスピードを出すんで(笑)私が助手席でいさめることもあるんですよ」と先生。でも奥様は、基本的に安全運転。スピードを出すといっても高速道路で100キロですから、ほんとはぜんぜん大丈夫なのです。
 お車の中では、ドライブのBGMに、ごいっしょにあの谷村新司さんのCDに耳を傾けることも多いそう。
「歌謡曲からクラシックまでなんでも聞くんですが、谷村さんには陶秀の時代から家族ぐるみでおつきあいさせていただいていて、特に思い入れがあるんです。なによりも心が落ち着きますしね、あの人の歌って。静かな車内で聞いていると特にね」と敦子さん。
 若い頃から陶芸に関心があった谷村さんは、備州窯に泊まり込みで土と対話することもあったそうです。彼の音楽と、備前焼のシンプルな美しさがなにか共鳴しているかのように思えてしまうエピソードです。
 そして、決して奇をてらわず、贅に走らない凛として純粋な雄一先生の作風も、谷村さんの静かで心のかよう歌にあい通ずるものがあるのかも…。若輩のインタビュアーの私には、ちょっと生意気すぎる感想ですが、そんな事を感じた訪問記でした。


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