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社長のちょっと独り言
若者達が将来「こんな大人になりたい」と思えるきっかけづくり。
様々な人が、世代を越えて出会う場を提供する、NPO法人「だっぴ」。


梶谷「実は『だっぴ』のことは、以前から存じ上げていました。ただ柏原さんと緊密にお会いするようになったのは、2016年に倉敷で開催されたローカルサミットの時からですね」。
柏原「そうですね。あの時の分科会で『子ども達に提言してもらう』というミッションがあって、私たち『だっぴ』がこれまでのネットワークを生かして、子ども達の意見を取りまとめるコーディネーターとしてサポートさせていただきました」。
梶谷「『だっぴ』は2009年から本格的に活動を開始されたそうですが、具体的にはどんな取組みをされていますか」。
柏原「年に一度開催する『だっぴ50×50』は、その名の通り、50人のゲストと50人の参加者が出会う場です。2010年に初めて開催して、ここから多くの出会いとドラマが生まれました。出会いによって就職が決まった人、進路を変えた人、起業した人。 反響は大きいですね」。
梶谷「ゲストにはどんな方を招いていますか?」。
柏原「ずばり、『過去が面白くて、今、輝いていて、未来を耕せる人』です(笑)。会社の社長から、美容師、バーテンダー、備前焼作家、公務員、セラピストまで職種も様々。ゲストの皆さんは、それぞれの分野で地域や社会に貢献して、きちんと楽しく生きている人です。そういう人が大学生などの若者に与える影響力は凄いですね。『だっぴ』の参加前と参加後で、若者の反応がまったく変わりますから」。
梶谷「どんな風に変わりますか?」。
柏原「若者たちの表情が違うんです。アンケートを見ても、自己を肯定する気持ちや、誰かの役に立ちたい、自分の将来に希望が持てた、といった前向きなレスポンスが目立ちます。地域に対しても大人が真摯に対話することで、自分が住んでいる岡山との関係性を再認識するようです。結果、地域への愛着も増していますね」。
梶谷「そうした若者たちの反応もあって、学校からの依頼も増えているそうですね」。
柏原「はい。現在は中学、高校をはじめ、大学(岡山大学・岡山理科大学)との授業連携にも取り組んでいます。今、『だっぴ』には専従スタッフ2名、大学生ボランティアリーダ125名、そして220名の大学生ボランティアが登録しています。今後はさらに活動を充実させるために、プロボノ(社会人が自らの専門知識や技能を生かして参加する社会貢献活動)に参加できるスタッフのプラットホームづくりを進めていきます」。
梶谷「『だっぴ』の強みはそうしたネットワークの広がりなんでしょうね。実に多様性に富んでいて、面白いと思います」。
柏原「私は本業で人事採用を担当しているのですが、日本の就職活動期間はあまりにも短過ぎます。たった3か月から半年で自分の将来を決めなければいけない。自分のロールモデルとなる人と出会い、話し合い、いろいろな助言や思いを交わす機会があれば、もっと将来の選択肢が広がる。そのための環境づくりが『だっぴ』の使命だと思っています」。
梶谷「あらためて、今後の『だっぴ』の活動に期待しています。岡山に住む我々もいろいろな視点から応援できるよう頑張ります。本日はありがとうございました」。
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